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ジェイ・ティー・マネジメント田中事務所の代表、田中です。日比谷のオフィスを拠点に、起業家、経営者に対し、濃密な支援を行っています。いつでもお気軽にコンタクトしてください。              ※詳しい経歴は、カテゴリ(左バー)の「My Profile & 会社概要」をご覧ください。
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2010年11月01日

◆私の組織論~本気で組織を「生き物」として育成せよ!

◆私の組織論~本気で組織を「生き物」として育成せよ!

※むかし、「魂」がどこにあるかを特定するために人体の解剖を行った科学者がいたという。臓器や肉片を寄せ集めただけの体に魂が宿ることは決してないのに...

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「アラン・ドロンさん吹き替え、野沢那智さん死去」
(2010年10月31日 読売新聞)

 名声優、野沢那智さんが亡くなられたそうです(享年72歳)。私の父の世代(70歳代)には、特にアラン・ドロンの吹き替えでよく知られた方です。決して声そのものだけではない、色気のある「声の表情」を駆使して、俳優や映画自体の魅力を増幅させることができる、稀有な才能をお持ちの方でした。

声優のギャラが法外に安い時代、孤独なドロンの役作りを行うために、収録の3日前から人に会わない、声の訓練のために膨大な数のクラシック曲を、楽器のパートを含めて真似るように丸ごと歌う、などの努力を継続されていたそうです。色々な意味で、映画界はかけがえのない人材を失ってしまったということになるでしょう。

心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

○詳細記事
 http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20101030-OYT1T00608.htm?from=os4

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 さて、本日のコラムに参りましょう。

 「組織は生き物だ」という人が多い割には、それを具体的に創造したり整備したりする理論がまったくありません。

事業活動を本当にダイナミックに行いたいのであれば、まず組織を、パーツから構成される機械的システム論ではなく、まさに、有機的・自律的に動く「生き物」としてとらえなおす必要があります。

すなわち、組織を構成する要素機能(戦略、マーケティング、営業、生産、R&D、物流など)を、「個別のシステムとして設計する」のではなく、要素機能どうしの整合性や全体の連関性、一体感、調和を最優先にしながら創り上げていかなければなりません。

 実はこの考え方に、いきいきとした組織づくりを成功させるカギが潜んでいます。

 経営学やビジネススクールでは、いまだに事業体を構成する機能をバラバラに学びます。また、これに拍車をかけるように、ある現象や事象を、同様にバラバラにして考えるロジカルシンキング(要素還元法)や、○○システム論、△△工学など機械論的な手法・技法を修得します。

しかし、賢明な企業家やリーダーは、こうしたものに、少なくとも盲目的に飛びつくことはありません。まず、ある事業をやろうとするとき、その仕組みやプロセスについては、最低限の行動規範や判断基準、品質・コスト基準、必要設備などを設置するにとどめます。そして何よりも、目標をはっきりと打ち出し、「成果を出そう!」と皆を叱咤激励します。

さらに、さまざまなチャレンジや創意工夫を奨励し、成果に向けて皆の思考・行動スタイルがひとつの方向に、自律的に揃っていくようにマネジメントを行います。そして、試行錯誤の中から適材適所を見出し、自社に最も適している事業活動の流れや業務プロセス、ノウハウなどを(迅速に)明確にしていきます。

 ちなみに、コンフリクト、という言葉がありますが、これは人間ばかりではなく、各機能どうし、あるいは機能を構成する細かい業務プロセスどうしにも発生するという事実をご存知でしょうか?

これを、たとえば、「人体構造学(医学)の本を複数の医師で共同執筆する」という作業で考えてみましょう。

担当する各章の領域、例えば脳、胃腸、肺、骨格、皮膚それぞれの仕組みや治療法を研究すればするほど、ひとりの医師が使う各領域の研究時間に、相互にトレードオフが働き、自分の専門の臓器以外の知識には疎くなっていきます。

また、どの臓器も細胞や毛細血管、粘膜などで組成されていますが、それらについての全員の理解が100%同じとは限らず、細部のパーツになればなるほど解釈にズレが出てくる可能性が高くなります。治療法についても、自分の領域を優先するあまり、他の臓器に悪影響を与えかねない方法を書いたりするかもしれません。

さらには、全体の不整合や重複を解消させようとする監修者や編纂者の管理・調整コストが多大なものとなってしまうことは、容易に想像がつくでしょう。

 このことからもわかるように、「機能やパーツ先にありき」の発想で組織や事業活動を設計しようとすればするほど、必ずコンフリクトやトレードオフが発生し、組織という生き物を弱らせます。

安易に専門コンサルタントなどを導入しようとする経営者には、この事実をしっかりと認識してほしいと思います。同時に、夢やビジョンを目指す力とそれを支えようとする従業員をもっと信じて、事業活動に邁進していただきたいと思うのです。


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Posted by ジェイ・ティー・マネジメント田中事務所 at 08:50│Comments(0)使える戦略理論を考える
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